2018年4月23日月曜日

「精神の声」

劇場:イメージフォーラム

「サタンタンゴ」以来の超編映画。
5時間半でソクーロフときたら居ても立ってもいられません。
タジキスタンへ徴兵されるロシアの若者たちを追ったドキュメンタリー。

第一部はなんと40分風景フィックスワンカット!
長回し好き監督にデジタルを与えるべきではなかった…。
可能な限り回しよるんですあいつら。
でもモーツアルトのおかげで全然余裕でした。

第二部は淡々としており、第三部は結構寝た。

ガチの戦争が始まる第四部はその緊迫感でとても面白かった。
機関銃を撃つ人が「ちょっと休憩」とタバコを吸うシーンに感動した。
タバコは戦争を止めさせる力がある!

印象的だったのは、詩的な映像が後半にいくにつれてどんどんと少なくなり、最後の第五部では兵士たちの疲労と比例するかのごとく淡白な画角になっていった。
完全に意図した演出なのかはわからないが、それが観ているこっちの疲労にも繋がり、同じ戦争体験をしている気分になった。
そして今まであからさまに登場することのなかったカメラと監督の存在が徐々に明らかになり、あ、これはやっぱりドキュメンタリーなんだと再確認させられる。

そして最後は「ストーン/クリミアの亡霊」のラストのようなセリフで幕を閉じました。

「FAKE」の猫の元ネタを見たような気がする。
たぶんこれパクったな森達也。

結局ソクーロフ特集で観れたのはこれだけでした。

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