2016年12月31日土曜日

「ローグ・ ワン/スター・ウォーズ・ストーリー」

劇場:東宝シネマズ新宿

今年はスター・ウォーズに始まり、スター・ウォーズに終わる年だった。

前半はあまり乗り切れず、構成もなんかよくわかんなくてついていけなかったけど、後半の長い戦闘シーンは最高だった。
あのハワイ感溢れる惑星で、ノルマンディー作戦が繰り広げられているだけでテンション上がる。
しかもAT-ATもちょっとだけ登場!

なんといっても、ラストがとても斬新だった。
主人公たちの結末はスター・ウォーズシリーズとしては全く新しいものじゃないでしょうか。

こんなにも壮大な伝説を未だ作り続けていることに感動。
人類の夢だな。

2016年12月30日金曜日

「ロング・グッドバイ」

初ロバート・アルトマン。
恐らく「M★A★S★H」も「ゴスフォード・パーク」も未鑑賞。

チャンドラー原作の映画化というのに、とてもふわふわした印象だった。
本当に推理小説なのかと疑いたくなるほど。
チャンドラー読んだことないからなんとも言えませんが。

ジャズと、夜景と、むせかえるようなアンバーの雰囲気が素晴らしかった。

2016年12月29日木曜日

「ラリー・フリント」

ミロス・フォアマンの「アマデウス」から二本目の映画。
高校の時からこのポスターがひどく印象に残り、やっとの鑑賞。

ポルノ雑誌「ハスラー」を創刊したラリー・フリントの伝記。
彼と奥様がシドとナンシーにしか見えなくてかっこよすぎた。
裁判所で「キリストに愛された」と悶える奥様のシーンが最高だった。

どうでもいいけど「ストレイト・アウタ・コンプトン」からエイズの流れがきている。

2016年12月28日水曜日

「ストレイト・アウタ・コンプトン」

N.W.A.の伝記映画。

ヒップホップは無知なのですが、聞いたことのある人や、「ファック・ザ・ポリス」のくだりがあったのでテンション上がった。

映画も音楽も、常に反骨の精神と共に歴史を歩んできたのですな。
日本もそろそろ戦争の一つや二つ起きないとやばい。

2016年12月22日木曜日

「電柱小僧の冒険」

塚本晋也の初期作、とは知っていたが、これがPFFのグランプリ作品だったのか。

電柱小僧vs新撰組vs坂本龍馬vs綾波レイvsミサトさん!!
ハイテンションな登場人物たち、爆笑か全く笑えないかの両極端なギャグ、パンクな音楽、そしてあのコマ撮り!
全部最高!

全てが無理やりすぎて涙が出る。
あとナウシカとエヴァ臭をとても感じた。
その辺の関係考えると面白そう。

「スポットライト 世紀のスクープ」

カトリック教会の性的虐待の史実。

結構古いと事件だと思っていたら、911の時だったのか。
衝撃。

無駄なドラマをそぎ落とし、記事を書くきっかけから書き終わるまでをひたすら描いていてとてもよかった。
面白かった!

2016年12月21日水曜日

「エヴォリューション」

劇場:渋谷アップリンク

予告を見てなんだこの映画は!とテンション上がり、監督名を見てやめとこうと思い、でももしかしたら傑作かも…という凄まじい迷いの中鑑賞。

結果、観てよかった!!
なんといっても映像美。
ラストの、母が口づけをしながら子を海の奥へと引きずり込んでいく映像は戦慄を覚えた。
今年ナンバー1のシーンでございます。
あと、みんなで夜な夜な帝王切開の映像を見て勉強しているシーンに萌えた。

物語に関してはあの母たちの存在だけが未だ腑に落ちず。
監督も「感じる映画だ」と言っているので、考えても仕方ないのですが、個人的に落とし所は”人魚”しかなかった。
人魚って女しかいないよね→じゃあこうやって生殖するのかな…という安直な結論。
”サキュバス”かなとも思ったのですが、牛乳的な表現がなかったのでおそらく違う気がする。
素直に「感じる」なら、ブギーマンとかをもっと寓話的に落とし込んだ”恐怖の象徴”なのでしょうか。

それにしても、なぜあんなに劇場に女子が来ていたのか謎。
8〜9割女子だった。
前作のおかげなのか、それともプロモーションでもっとなにかあったのか。

追記:
船に母と子が乗っていた。
複雑な気持ちになった。

あと、母たちは人間と魚のハイブリットと監督が明言しているらしい。
SFホラーなのね。

「哥」

そういえば昔途中でやめた「あさき夢みし」以来の実相寺監督。

これぞATGという雰囲気が心地い。
なんで墓拓をとってんだよ!かっこよすぎ。

音への執着心がやばい。
箒で畳を掃く音や、咀嚼音、余分な墨を落とすため筆をすずりに当てる音など、あゝ変態。

途中でダレてしまったのであんまり覚えてないけど、もっと変態であるべきだと心に誓った。

2016年12月13日火曜日

「リップヴァンウィンクルの花嫁」

岩井俊二監督の新作。
ようやく鑑賞。

おい…まじかよ…。
自分にとって思い出深い「リリィシュシュ〜」「花とアリス」のあの感覚が再び味わえると思って楽しみにしていたのに。

これは…ラース・フォン・トリアーじゃないか!!
ストーリーだけならまだしも、あの映像があるからもう完全に確信犯。
しかも音楽まで!
観たかったのはトリアー映画じゃなくて岩井俊二映画だったのに…。

と、意気消沈していましたが、ラストのくだりは素晴らしかった。
絶望の中で裸踊りをしている、とても人間的で素晴らしいシーンだった。

近年の映画は”主人公の女性は強くなくてはいけない”という妄想に囚われているが、これを期にまたうじうじした女性主人公作品が増えること切に願う。
アイドル映画で、ドラマも見応えがあり、トリアー映画まで網羅してくれる…とんでもない映画だった。

2016年12月11日日曜日

「惑星ソラリス」

満を持しての鑑賞。
タルコフスキーによる「2001年宇宙の旅」への回答…なのか?

序盤の地球の映像は目を見張るほど美しいのですが、SFのセット内の映像はあまり乗り切れなかった。
監督自身、SFのセットに芸術性はなかった、と言っているからなのか、それともただ単に観ているこちらがダレてしまっただけなのか。

またいつかちゃんと観よう。

「嗤う分身」

ドストエフスキー原作らしい。

ドラマ部分は若干消化不良だが、「イレイザーヘッド」を参考にしたらしく、とても好きな絵作りだった。

やたら日本の歌謡曲が流れたり、「1984」のビッグ・ブラザーみたいな人が出てきたりと、とても謎な作品。
今年でいうと「ロブスター」的に部類に属する。

朝霧の中を走るシーンはテンション上がった。

2016年12月10日土曜日

「ジムノペディに乱れる」

劇場:新宿武蔵野館

日活ロマンポルノリブートプロジェクト、らしい。
大人たちのお遊び感満載だなーと思っていたけど、以外と楽しめた。

第一弾は行定監督。
板尾創路の濡場は不快感は全くなく、とてもよかった。
いろいろと笑えたし、ドラマも見所があり、ジムノペディ好きとしてはお腹いっぱいでございます。

それにしてもなんやねんあのラスト。学生映画か!
まさかこのシーンで終わらないだろと思ったら、本当に終わってしまった。
「世界の中心で愛を叫ぶ」を観たのは遠い記憶で、行定監督の作風もほとんど知らなかったのですが、馬鹿にされる所以に触れられた気がする。

ちょいちょい出てくる単語に、「八月の濡れた砂」を匂わされ、とても心地よかった。
果たして全部制覇できるのか。

2016年12月6日火曜日

「ホドロフスキーの虹泥棒」

劇場:アップリンクX

満を持してのホドロフスキー未公開作品!

尊師!あなたも所詮人の子だったのですね!
わたくしは非常に安心いたしました!
こんなに薄っぺらい映画を作れるなんて!
もう失望を通り越して創作への勇気が湧いてきました!

演出は豪華絢爛で流石としか言えないのですが、内容が内容だけにこれなら「アンダーグラウンド」を観るなぁと。

とりあえず最高なのは、娼婦に心臓マッサージされるクリストファー・リーと、圧巻の洪水シーン。
この二つをこんな内容の映画で見たくなかった。