2014年1月30日木曜日

「オンリー・ゴッド」

劇場:バルト9

こいつぁとんでもねー傑作だぜ。

大幅に削られた説明と、作り込まれたセットと、レインボーの照明、それにあの無言のゴズリングが画角に映りんぐ。
無理矢理。
それだけで素晴らしい映像体験だった。

まるで「ブルー・ベルベット」を見ているかと思った。
なんなのあのタイ人。
強すぎる。
そして目を閉じた娼婦?たちの前で行われる拷問は素晴らしかった。
人間が装飾になるっていいな。

主人公の盛り上がりは、多分少女を助けたとこなんだろうけど、いまいち盛り上がりにかけていたためか少し消化不良。
あとボクシングが弱すぎて引いた。
あんだけ無言で格好つけていたのにそれかよ…と悲しくなった。

こんな映画を大画面の映画館で観れるってなかなかないので良かった。
ただ「ドライブ」と比べると、こういう映画ばかり撮る気もなさそうで、少し残念。
この作風を続けてほしい。

追記:
編集さんと話した結果、最後の子宮ぐりぐりは子宮を潰していたんじゃないか、とのこと。
納得。

「寫眞館 / 陽なたのアオシグレ」

劇場:下北沢トリウッド

「寫眞館」
絵や雰囲気はとてもいいのだけれど、物語がとても面白くなくてびっくりした。
結局どういう話だったのだろう…。

「陽なたのアオシグレ」
面白くなかったんだけど、とりあえず一つだけ。
妄想シーンは下ネタかと思いきや小学生らしい可愛い妄想だったのに、書き手が描くことといえば下ネタばかり。
畳み掛けるように下ネタ。
小学生に。
少年の妄想ならまだしも、不慮の事故が下ネタ。
小学生のスカートに顔突っ込むのが笑えると思ってんの?
映画どうこうより見ててとても悲しくなった。

というとてもつまらない二本立てでした。

2014年1月23日木曜日

「テネイシャスD 運命のピックをさがせ!」

「スクール・オブ・ロック」のハードロック版。
ちん立て伏せを観たくて鑑賞。

過去のギターヒーローはみんな同じピックを使っていた…。
そのピックを手に入れてロックスターになるんだ!
という設定からもうわくわくする。

序盤のクラシックでの二人の掛け合いが最高だった。
てかこれ制作がベン・スティラーだったのか。
面白かった。

2014年1月20日月曜日

「2001年宇宙の旅」

劇場:TOHOシネマ 六本木

ついに劇場で観た!!
少年の夢が一つ叶った!!

初めて見たのはティッシュ箱位の小さなポータブルプレイヤーで布団を被ってみたのだけど、それを大画面で、大音量で、ついでにポップコーン食べながら堂々と観てやった!!

久しぶりに観ると、イメージで難解に思っていただけで、とてもシンプルだった。
それに地球や宇宙船が大画面で観ると思いっきり作り物で(当たり前なんだけど)感動した。

こうして観るとこの映画はカルト映画の王様なのだと思う。
もはや古典扱いされているのが気に食わない!

まあトリップシーンでちょっと寝たんだけども。

「食神」

「少林サッカー」もいいけど、こっちの方が面白いと思っている。
キレッキレの演出と編集に大爆笑させられる。

少林十八銅頭だっけ。
あいつらはマジでやばい。
使い回し感もやばい。

こんな映画撮りたい。

2014年1月18日土曜日

「サンパウロ、世界で最も有名な娼婦」

日本でもたまにある、娼婦としていかに成り上がり自滅して行ったかを本人が自伝として出版し、それを映画化したもの。
そのブラジル版。

金だーと叫びながら猛進して行く姿がかっこいい。
この自伝を出すことしかり。

最後のレディオヘッドは卑怯。
合っているとは思えないけど、いい曲だからなんか騙される。

2014年1月13日月曜日

「おとなのけんか」

事件の当事者である子供たちのいないところで、その両親同士が巻き起こす会話劇。
夫婦が共謀したり、あっちとこっちが味方になったり。

女は好きな鞄を投げられただけで泣き出し、男は携帯一つで世紀末のような顔をする。
そのばかばかしさがたまらない。
子供はそんなことも知らず、いつの間にか仲直りしていましたとさ。

ポランスキー新作早く撮らないかな。

ここまでで一旦終了。

「うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー」

序盤から空気がやばい。
日常があまりにも日常過ぎて違和感を感じ、夜が来ると光と陰の使い方にその違和感が確信に変わる。
それからうおーっと謎を盛り上げておいて、夢邪気の大阪弁での落とし方もうまい。

ラムちゃん可愛いけど夢も可愛い。
ラムちゃんほんと可愛い。

「べガスの恋に勝つルール」

めっちゃおもろい。
「ハングオーバー」しかり、酒は飲むもんじゃない。

キャメロン・ディアスがトイレの使用法を教えるシーンは最高。
おれも教えてもらいたい。

こんなコメディを撮るセンスが欲しい!

「女必殺拳」

このオープニングの勢いはやばい。
ズームを使ったトランジョンの最高の例。
こんな爽快なタイトル、今までにあっただろうか!

細かいことはいい。
いろんな悪役の自己紹介があって、そいつらをばったばったと倒して、時々エロがあって、ラストはヒロインが夕日に向かって涙すれば、それでいい。

「ハングオーバー!! 史上最悪の二日酔い、国境を越える」

酔っぱらいによる壮大な宴。
「べガスの恋にかつルール」しかり、酒って本当に怖い。
この1とトランスフォーマーは面白くなかったけど、この時のチャウは最高。

1より過激なのはいいけど、こうすりゃいんだろと観客を馬鹿にしているようで観ていてつらい。
でもそれなりに面白いんだけど。

「ホリデイ」

大好きなラブコメ。
キャメロンディアスは流石コメディの女王の貫禄を見せつけ、ケイト・ウィンスレットはそれに続こうと頑張っている。

「飛ばされるなよ!」という台詞と、あの何か起こりそうな、でもそれと同時になにかが終わってしまいそうな悲しさが混在するシーンはとても美しい。
ほんとに一瞬だけど。

監督女性なのか。
他の作品も観よう。

「スーパー」

なぜかあんまり好きになれていない作品。
盛っているエレン・ペイジと、麻薬の御陰でへろへろと歩くケビン・ベーコンの姿は大爆笑できるんだけど。

あれか、最初と最後のくどい演出と、脳みそコロコロがあまりにも笑えないからなのか。
キック・アス2が楽しみ。

「バロン」

テリー・ギリアムの一大嘘つき叙事詩。
宮殿から月へ、火山へ、魚の中へ…。

次から次へ突拍子もない子供のような発想でピンチを脱出し、わくわくが止まらない!
ユマ・サーマンとの宮殿のダンスシーンは美しすぎて絶句する。

子供に見せたくなる作品。

「フォーン・ブース」

シュチエーションもの。
電話ボックスとその周りだけで進んで行く。

最後の最後まで面白いんだけど、あのオチは本当に釈然としない。
結局何だったんだろう…。

売春婦たちのウザさが泣ける。

「ローラーガールズ・ダイアリー」

見れば見るほど面白くなくなって行く気がする。
最初の青い髪のエレン・ペイジは可愛いけど。

ドリュー・バリモアの監督・出演は地味に凄いと思う。

「スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団」

やっぱりきつい。
なんだろうこの乗り切れなさは。

乗り切れないままどんどん闘い方が変わっていつの間にか肉弾戦してて萎える。
頭が固いのだろうか。

ドラムの女の子がメイド服着て叫ぶとこは毎度格好良すぎてちょっとだけ何かが染み出る。

「落下の王国」

邦題が秀逸過ぎるターセムの映画。
これが二作目なんて信じられない。

世界遺産を含む、何十国もの素晴らしい風景の中に佇む五人+少女の絵は何時間でも観ていられる。
そして一瞬出てくるストップモーションアニメのセンスも素晴らしい。
あれだけで作品撮ってほしいくらい。

これだけ壮大に描いておいて、最後の劇中映画はチャップリンのようなモノクロサイレントというのが泣ける。
もっと有名になってほしい作品。

「レーニングラード・カーボーイズ ゴー・アメリカ」

今年入って観た初見ではない映画をつらつらと。

アキ・カウリスマキのコメディ。
ポーリュシカ・ポーレを知るきっかけになった思い出の作品。

「朝」というテロップとともに、「コケコッコー」というSEが最高。
「〜モーゼに会う」以外作品観てない気がするので観ようと思う。

2014年1月5日日曜日

「少年は残酷な弓を射る」

これはやばい。
極上のコメディ。

ガキの悪魔具合いはもう失笑にしかなりません。
演出が素晴らしいだけに、あのガキの行動すべてがギャグにしか思えなかった。
いじめがとにかく陰湿。

悪魔の子を描くにはどうすればいいのだろう。
普通に描いといてふとしたところで狂気を見せておいたほうがよっぽど怖い気がする。

とりあえず、今年最初に大爆笑させてくれた映画。

「愛と誠」

ボバンババンボン!
素晴らしいミュージカルコメディ。
ひたすら、「私の幸せは愛する人の幸せなのだ!」と豪語し、ひたすら真っすぐな人ばかりが登場する。

裏番の生い立ち劇場は最高。
生まれたての彼女が血みどろでギロリと観客を睨むシーンは脱糞しそうなほどかっこいい。
大好き。

2014年1月4日土曜日

2013年ベスト5!!

去年はものすごく何度も同じ映画を観た年だった。


1位「甘い鞭」
「フィギュアなあなた」が酷すぎて泣きそうだったのですが、全て無かったことにできた!
石井隆監督のエロティックサスペンス。
「誰!?」という台詞に「田園に死す」「ホーリー・マウンテン」に通じる、映画が現実に及ぼす微かな可能性を垣間見た。
そして気付けばあの音楽を口ずさんでしまう。
計三回。


2位「ももいろそらを」
去年最初に観た映画。
なんの予備知識も無く観たんだけど、巧みな演出力に見事に映画の中へ連れて行かれた。
1位同様、アイドル目的か昔からのファンかよくわかんない禿げたおっさん達に囲まれて観る映画はだいたい良い!


3位「地獄でなぜ悪い」
これはもう映画人ならアゲアゲに成らざるを得ない。
一緒に観た監督は「卑怯だ!!」と叫んでおられました。
人生の同じ映画を映画館で観た回数を更新させてくれた。
計五回。


4位「ロード・オブ・セイラム」
ロブ・ゾンビの新作!
テーマは魔女狩り!
プロットは「ローズマリーの赤ちゃん」!
間違いございません!


5位「風立ちぬ」「かぐや姫の物語」
ここはジブリの年ということで、二本とも入れさせていただきます。
日本を代表するアニメーション作家二人による、最後の日本の歴史大宴会。
本当に二人とも引退したら、アニメ界では伝説の年じゃないでしょうか。
両作品とも計二回。


去年は邦画ばっかりだな。
そして一昨年と違って、いっぱいベストに入れたい作品があった。
「ゼロ・グラビティ」はもっかい見に行ったら今年のベストに入れるかもしれない。
今年はこの倍観る!