2013年11月21日木曜日

「夢と狂気の王国」

劇場:バルト9

「映画をとっていても苦しいだけですよ」

「風立ちぬ」の宮﨑駿。
「かぐや姫の物語」の高畑勲。
ふたりの間を巡る鈴木敏夫。
三人のオヤジ達の出会いと衝突、そして絆を描いたドキュメンタリー。

キューブリックのBOXについていた特典ディスクで過去のインタビューなどをまとめた映像があったのだけれど、その最後、これまでのキューブリック作品を美しい音楽と共に数カットづつ並べていたシーンを思い出した。
なぜかどの本編よりそのダイジェストが好きで、それを観ているだけでキューブリックという人間を深く知れている気になっていたのだけど、今回のもそれに似た美しいシーンが有った。
灰色の汚い俯瞰の街が数分後再び映った時は、何故か少し愛おしく思える、すばらしいモンタージュ。

でも見終わった後、タイトルがピンと来なかった。

映画としてはもちろんこの映画のほうが遥かに素晴らしかったのだが、ただ、悪態、独り言、自慢…なんでもいい、宮崎駿の一言ひとことが好きな自分にとっては、だらだらと宮崎監督を追い続けた超駄作「ポニョはこうして生まれた」のほうが見ていて楽しかった気がする。

あとどうでもいいけど、一瞬出てきた宮崎吾郎のクワッ!っと開かれた若干病的な目に、ジブリの未来を感じた気がしないでもない。

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